母と私の絵本

林明子さんが描いた
「こんとあき」という絵本についてのお話


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ぬいぐるみの「こん」と「あき」はいつも一緒。あきが生まれた時から、こんはあきの側にいて見守ってきました。あきはやがて、こんよりも大きくなって、こんは段々と古くなり綻びていきました。こんの綻びた腕を治してもらうために、こんとあきはおばあちゃんのところへ旅行に行くことになります。2人は汽車に乗り、あきはお腹が空いてきました。こんは「だいじょうぶ、だいじょうぶ。次の駅に美味しいお弁当を売っているからね」と言いました。そして次の駅でこんはお弁当を買いに行きます。お弁当を抱えて急いで汽車に戻ったこんは、しっぽが扉に挟まれてしまいました。こんが帰ってこないことに不安になったあきは、こんを探しに行きます。こんはあきに「だいじょうぶ、だいじょうぶ。お弁当、まだあったかいよ」と言うのです。汽車から降りた2人は、おばあちゃんちに行く前に砂丘に行くことにしました。そこでこんは見知らぬ犬に連れて行かれ、砂に埋められてしまいます。あきはこんを抱えて「こん、だいじょうぶ?」と聞きました。こんは"小さな声で"「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と言います。あきはこんをおぶっておばあちゃんちに行きます。待っていたおばあちゃんに「こんを治して!」と抱きつきます。おばあちゃんはこんの古びたところを治しました。そして3人はみんなでお風呂に入ります。お風呂に入ったこんは、できたてのように綺麗なきつねになりました。よかったね。


長文になりましたが、こんとあきの話を大体でまとめました。

あきには生まれた時からずっと一緒の、こんという大切な存在がいる。あきはやがて成長して、こんよりも大きくなる。そしてこんは古びていく。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」

この絶対的な安心感が、何を彷彿とさせるか
これは紛れもなく母からの愛だなと。

久しぶりに実家に帰ってきて、物が乱雑とした和室にあった絵本。私のことを待っていたのかなって思うほどに、自然に手に取った。読んでいたら涙が出てきた。私の原点ってここだ、この本だなあって、原点回帰。

私にも確かに「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と背中を押してくれた存在がいた。今もずっと、こんは、母は私の背中を押してくれている。背中を押しながら一緒に歩いてくれているんだなあと思い出した。

1番大好きなこの絵本を読んでもらっていた時の、母の「だいじょうぶ、だいじょうぶ」の声、今も覚えてる。思い出せる。大丈夫、私は生きていける。



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